上院農業委員会は、待望されていた超党派の暗号資産市場構造法案の草案を正式に公開した。これは、下院での同様の取り組みに続き、米国におけるデジタル資産エコシステムに明確な規制ガイドラインを確立するための継続的な取り組みにおける重要な一歩となる。
**【法案の主要な論点:CFTCの権限拡大】**
広範な規制を試みる法案とは異なり、この上院農業委員会の草案は、商品先物取引委員会(CFTC)の管轄権の拡大に焦点を当てている。特に、ビットコインなど証券の定義を満たさない「デジタルコモディティ」の現物市場における規制のギャップに対処することを目的とする。
1. **CFTCへの権限委譲:** デジタルコモディティ現物市場に対する排他的な規制権限がCFTCに付与される。
2. **登録と厳格な基準:** デジタルコモディティ取引所、ブローカー、カストディアン、ディーラーは、CFTCへの登録が義務付けられる。これらの事業体は、顧客資金の分離、サイバーセキュリティ要件、利益相反規則など、デリバティブ市場と同様の厳格な運営基準を遵守しなければならない。
3. **定義の明確化:** 主に分散型ネットワーキングまたはインフラストラクチャに使用され、従来の投資契約を表さないトークンが「デジタルコモディティ」と定義され、CFTCの管轄下に置かれることが明確化される。
4. **機関間の連携:** 資産分類の一貫性を確保するため、CFTCと証券取引委員会(SEC)との間で連携および協議を行うための正式な仕組みが義務付けられている。
**【今後の展望:立法プロセス】**
法案はまず、超党派の支援を受けている上院農業委員会での修正審議(マークアップ)を通過することが期待されている。しかし、その後の上院本会議では、審議時間の確保や、現行の証券法で十分であるとするSECの見解に同調する上院議員からの反対に直面する可能性がある。
決定的に重要な点として、この上院法案は、下院で進行中のデジタル資産関連法案(FIT21など)と最終的に調整されなければならない。特にSECの「セーフハーバー」規定の範囲に関するアプローチの違いは、統一法案が大統領の机に送られる前に、協議会(カンファレンス・コミッティ)で解決される必要がある。厳しい立法スケジュールを考慮すると、今会期中の成立は不確実だが、将来の規制措置のための重要な基盤を提供するものである。



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